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GEAIM:オンラインFPS『スペシャルフォース』のプロゲーマーとなった SpyGea 選手、Yuti 選手に質問

公開日:2011-05-13 18:00:43

2011 年 4 月 30 日にスペシャルフォースのトッププレーヤー、Takahashi "SpyGea" Kei 選手と Araki "Yuti" Yusuke 選手が『スペシャルフォース』を日本で展開する NHN Japan 社とプロゲーマー契約を行ないました。プロとして活動することになったお 2 人にいくつかの質問をさせて頂きました。

ーこの度は「プロゲーマー」契約おめでとうございます。それぞれ自己紹介をお願いいたします。

SpyGea: ゲーム歴は、ネットゲームですと大体 7 年くらいになります。 最初は MMO の『RED STONE』から始まり、TPS の『Gunz』をやって Gunz 内で『スペシャルフォース』が噂になり、手を付けました。 パソコンのスペックが足なくて思うように動けず、どうしても快適にやりたかったので自分でお金を貯めて新しいパソコンを買ました。 ですので初めてやった FPS は『スペシャルフォース』です。

Yuti: GEAIM ピープル第 7 回にて回答させていただきましたので、是非ご覧頂けたらと思います。

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2011 年 4 月 30 日にプロゲーマー契約した SpyGea 氏(左)、Yuti 氏(右)

「プロゲーマー」契約についての打診を受けた時にどう思いましたか?また、オファーを受けようと決めた理由について教えてください。

SpyGea: 元々、ゲームに関連する仕事に就きたいなとゲーマーとして活動している中で感じていました。 ここ 3 年間はほぼ毎日ずっと『スペシャルフォース』をプレイしていて、好きなゲームをお仕事にできる事に幸せに感じております。

Yuti: 発表の時にもお話をしましたが、中学 2 年生の時からオンラインゲームを続けてきて、その経験を生かす事をしたいと考えていました。 なので、このプロゲーマーというのは私のやりたい事に近いものであり 即答で受けさせていただきました。 でも、まさか自分がプロゲーマーになるとはまったく考えていませんでした。 今年の 1 月頃にお話を頂いたのですが、目を疑って 何度もメールを読み返してしまいました(笑)

ー「プロゲーマー」はゲームをする人の多くが憧れる存在だと思います。現在は「憧れられる立場」になりましたが、お 2 人がゲームを始めた頃やこれまでに憧れていた、もしくは憧れているプレーヤーはいますか? 国内外、ゲームのジャンルは問いませんので教えて下さい。

SpyGea: 格闘ゲーム界で有名な「ウメハラ」さんです。私は格闘ゲームをプレーした事がなく、知識も全くない他、正直、ウメハラさんについてもそこまで詳しくは無いです。ですが動画サイトなどに載ってるウメハラさんの大会動画などを拝見し、すごく興奮を覚えました。 「ゲームに対して触った事もない人にそこまで興奮させれる力」、その面ですごく憧れています。 ジャンルが違えど、プロゲーマーとしてそこはすごく大事だと思っております。

Yuti: 『スペシャルフォース』を始め、FPS というものを知って動画サイトなどで Counter-Strike1.6 の Movie をよく見るようになりました。 その頃から、KeNNy さん、Noppo さんを始め Counter-Strike1.6 の有名なプレイヤーは常に憧れの存在で、今もそうです。 最近、有名な Counter-Strike1.6 プレイヤーとオフラインで会ったりする事がありあまり表には出してないですがかなり感動してます。

特にお気に入りの動画は『Electronic Sports World Cup 2008 FragMovie』で毎日見ています。この曲を聞くだけでシーンが頭の中に浮かんでくるようになりました :)

ー「プロゲーマー」には色々な形があると思いますが、「プロになりたい」と思っている人達がお 2 人のようになるにはどのような活動や努力をしていくのが良いでしょうか?アドバイスできるようなことはありますか?

SpyGea: ゲームに関しては「毎日継続する事」、一日一時間でも三十分でも十五分でもいいです。 ゲームに毎日触る事が大切です。そのゲームを知り、触る事でコツや攻略を知り、相手に勝つ「可能性」を高めてください。 「プロゲーマー」になりたい、じゃなく「なる」という意識を持っていれば毎日の活動・練習に自分の中で違いが出てくるはずです。頑張って下さい。

Yuti: そうですね、私は FPS の才能があまりない方だと思います。 特に、反射神経においては他プレイヤーに対して劣っています。 そこをカバーするために 考え方が変わりました。 反射神経がない分、読み勝つ事に徹底しています。

先日、プロゲーマー発表がされた『スペシャルフォースゴールデンカップ 2011』を見ていただけると分かりますが積極的に裏を取りに行っています。 裏を取りに行くというのは、非常に危険で待ち構えられていると無駄死にとなりますが、成功すると大きく優位に立てます。 普段から、裏取りというのは頻繁にやっており それを相手に意識付ける事であえて裏にいかなかったり 油断した所で裏を取りにいったりします。 ゴールデンカップ決勝で戦った「vouLus」のメンバーには、「オフラインなのに毎回裏取りのタイミングが完璧すぎて WallHack かと思った」と言われました。

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2人の所属チームは『スペシャルフォースゴールデンカップ 2011』で優勝

この立ち回りは 4 年間スペシャルフォースを続け 自分の反射神経をカバーするために身につけたもので 簡単には真似が出来ないものだと思います。 このように、一つでも良いので他人に負けないものを身に付けるのは重要だと思います。なので、自分が得意なものはとことん伸ばしてください。

また、プロゲーマーとはあまり関係ないかもしれませんが クランを作る際に自分勝手でクランをすぐ抜けるような強い人とやる気がある中堅プレイヤーだと後者の方が絶対良いです。 本当に強いクランを作りたいならば 5 人全員がやる気がある中堅以上のプレイヤー。これが理想です。絶対強くなります。

ースペシャルフォース の魅力について教えて下さい。どんな所がおすすめですか?

SpyGea: スポーツ性が高い所が魅力だと思います。 ジャンプショットが比較的に弾がまとまりやすいです。 キャラクターの動きが速いためにゲーム展開がすごく速いです。 キャラクター装備等で移動速度などを変更でき、個々に自由自在にプレイしやすいキャラを作成できます。 またグレネードが 3 つ、フラッシュボムが 2 つ、スモークボムを 1 つ装備でき、グレネードの多様性が大きいゲームとなっております。

Yuti: スペシャルフォースは、他のFPS と比べて投げ物(グレネード)が多く、アサルトライフルのヘッドショットが 1 発ではなかったりジャンプ撃ちや走り撃ちが当たったりとかなり特殊なゲームだと思います。 その分、AIM よりチームの連携力や作戦が重要なゲームです。 「個人よりチーム」そこがスペシャルフォースの魅力だと思っています。 また、毎年世界大会が開かれ参加国は無料 FPS の中では一番多いです。国によってプレイスタイルが違って楽しいです。

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オンラインFPS『スペシャルフォース』

ープロとして、どのような事を意識して活動していきたいと思いますか?

SpyGea: ゲームプレイヤーとしての目標は「世界大会優勝」です。 2009 年に台湾で行われた世界大会では準優勝でしたので、次は絶対優勝を取ります。 その他、日本全体のゲームに対するネガティブイメージを払拭していきたいと思います。 FPS のスポーツ性などを PR していき、もっと FPS を知ってもらい新規ユーザーを増やしたいです。

Yuti: まずは FPS の認知度を上げることですね。具体的に何をしていくかは考え中ですが、FPS 人口を増やして盛り上げていきたいです。 プロゲーマーのページにも書いてありますが、スペシャルフォースの企画会議に参加します。イベント、大会等を企画、デバイス、PC、FPS タイトル等のレビュー、毎週動画番組を放送、オフラインでの講習会、FPSField にてコラム連載、選手 blog にて、デイリー movie の配信、イベントの出演など様々な活動を行なっていきます。運営会社からプロゲーマーが誕生するという例は、私が知っている限りないので、私達がしっかりとやって結果を残して、未来のプロゲーマーのためにしっかりと道を作りたいと思っています。

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スペシャルフォース プロゲーマー特設ページ

プレイヤーとしては、『SteelSeires』様、『Alienware』様からも強力なサポートを頂く事になったので、まずは日本代表決定戦で勝利して日本代表権を獲得し世界大会で優勝したいと思います。 また、世界大会準優勝という実績を残したチーム Racpy が解散し、UHS Athlete を新たに立ち上げ日々練習していますが、確実に強くなったと実感しているので自分達がどこまで通用するかもう一度確かめたいですね。

ー最後に読者の方にメッセージやお知らせなどありましたらお願いいたします。

SpyGea: これからプロゲーマーとして FPS を盛り上げていきますので、応援の程宜しくお願い致します。 また、ブログやニコニコ生放送で配信をしておりますので、よろしかったらご覧になってください。 実際、放送内でのクランなどを立ち上げて一緒にプレイなどの企画もありますので、是非その機会にゲームに触れて見てください。

Yuti: 皆様、こんにちは。 以前 GEAIM でもインタビューを受けたので 2 回目ですね。

第 7 回のインタビューを受けた際に「東日本大震災の影響もあり延期になってしまいました。近いうちに皆様に良い報告が出来ると思います。」 と書きましたが 今回のプロゲーマーの事でした。 たぶん、誰も予想できませんでしたよね。

これから皆さんで FPS を盛り上げて人を増やして プロ野球やサッカーなどと同じ扱いになるくらいにしましょう! 私達だけでは力不足です。皆さんが学校の友達、会社の友達に声をかけ 一人づつでも FPS ユーザーを増やしていけば そうなる日は来ると思っています。 頑張りましょう!!

それと、第 7 回で FragMovie を作って頂いてると申しましたが 製作者と音信不通になってしまい、Azuleat さんにお願いする事になりました。 完成はまだまだ先になると思いますが、楽しみにしててください。

代わりといってはなんですが、台湾の動画編集者が日本と台湾のプレイヤーのフラグムービーを作りました。

日本のプレイヤーと台湾のプレイヤーと台湾のプロゲーマーが出ています。私は「2:10~」「4:00~」、Spygea は「1:00~」「5:40~」に登場します。

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いろいろと質問にご回答頂きました。ゲームの運営会社と契約してのプロゲーマーという形態はこれまでに例が無いと思いますので、今後どのようになっていくのか個人的に気になっています。ゲームで真剣に活動して残した実績等が認められ、プロとしてタイトルや業界のためにプレーしていく事になるというのは良いモデルケースになるかもしれません。

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